歯周病とは?
口の中には通常、400~700種類程度の細菌が存在しています。細菌と言っても、普段は悪さをすることはありません。
しかし、不十分な歯磨きや甘い物の食べ過ぎにより歯と歯の間に歯垢(プラーク)ができると、その中に細菌が集合して歯ぐきに炎症を起こします。
これが、歯周病の始まりです。
歯周病はむし歯と異なり、症状が進行しても痛みを感じることが少ないため、気付かない内に自分の歯を失う可能性があります。
また、最近ではさまざまな研究により、歯周病が動脈硬化や心臓病など他の疾患にも悪影響を与えることが分かっています。
歯の健康はもちろんのこと、全身の健康のためにも、歯周病にならないことが大切です。
歯周病になるとどうなる?
歯周病が進行するにつれて、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットと呼ばれる隙間がどんどん深くなっていき、深さに伴って症状が深刻になります。
そこで、ここからは歯周病の進行過程と症状を5段階に分けて詳しく解説します。
健康な状態
健康な状態であっても、歯と歯ぐきの間には隙間が空いています。1~2㎜程度であれば健康的な範囲内です。
歯肉炎
プラークによって炎症が起こり、歯ぐきが腫れている状態です。
歯肉炎の時点で治療をせずに放置していると、さらに歯と歯ぐきの隙間が深くなっていき、2~3㎜程度の歯周ポケットができます。
また、歯ぐきが腫れることで、ブラッシングの時に歯ぐきから出血するようになります。
歯周炎(軽度)
歯ぐきの炎症がひどくなり、歯周病菌が歯周組織に侵入した状態です。
軽度ではありますが、歯を支える歯槽骨や、歯槽骨と歯の間でクッションのような役割を果たす歯根膜も破壊され始めています。
歯周炎(中度)
炎症の範囲がさらに拡大し、歯槽骨も半分近くまで破壊が進んだ状態です。歯を支える歯槽骨が破壊されるため、歯もぐらつき始めます。
歯周炎(重度)
歯槽骨が半分以上破壊され、歯はぐらぐらな状態です。最終的には抜歯をする必要が出てくるため、天然歯を失うことになります。
セルフチェックで歯周病を早期発見
歯周病は最終的に歯が抜けることもある病気です。
歯が抜けてしまうと、噛む力が弱くなり、食べられる物の種類が限られてしまいます。
また、歯の本数が減ることで、食事を楽しめなくなり、栄養状態に影響が出ることも少なくありません。
したがって、初期の段階で歯周病を発見し、治療を受けることが大切です。
次の項目に当てはまる症状がある場合は、歯周病の可能性があります。早めに歯科医院に相談してみましょう。
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 以前より口臭が気になる
- 歯ぐきが痩せて、歯の間に物がつまりやすくなった
- 歯磨きの際に、歯ブラシに血がついたり、すすぐときに血が混じる
- 歯と歯の間の歯ぐきが、うっ血してブヨブヨとしている
- 指で触ると、ぐらつく歯がある
- 歯ぐきから膿がでている
歯科医院でも歯周病をチェックしてもらおう
しかし、奥歯など見えにくい部分が歯周病になっていた場合は、セルフチェックだけで判断
できません。だからこそ、歯周病やむし歯などの病気を早期発見するためには、歯科医院でも定期的に歯を見てもらうことが大切です。
「歯医者さんは歯が痛くなったら行く場所」と思っている人が多いですが、歯周病やむし歯などの病気にならないよう、「予防のために通う場所」でもあります。
天然歯を歯周病から守るためにも、セルフチェックや歯科医院で定期的に歯やお口の状態をメンテナンスしましょう。
医院紹介
【医院名】 宮本歯科医院
【住所】 福岡県北九州市八幡西区穴生1-12-29
【電話番号】 093-622-3600
【営業時間】
月~金:10:00~12:30/14:30~20:30
土 :9:30~12:30/14:30~18:30
【休診日】:日曜日・祝日
【最寄り駅】 筑豊電気鉄道 穴生駅 出口徒歩5分